がんファイナンスのポイント


がんファイナンスのポイントは一言で言ってしまえば、「がん治療にまつわる費用の掛かり方を知ること」に尽きます。

ではがん治療にまつわる費用ってなんでしょうか?それも一言で言ってしまえば治療に掛かる費用と治療以外に掛かる費用です。

治療に掛かる費用と言うと皆さんは保険会社等のパンフレットに記載されている金額を思い浮かべるかもしれません。でも保険会社のパンフレットに記載されている費用って健康保険診療のケースです。また先進医療特約を持っている会社の場合は先進医療の費用も書いてありますよね。でもがんの治療って保険診療や先進医療のみで終われる場合だけではありません。

また、治療以外にも費用は掛かるケースが多いです。例えばQOLを維持するための費用です。その費用についても準備しておくに越したことはありません。

私達は現実に患者さんと接していているので、患者さんの多くが治療に関し勘違いされていることを知っています。また、ピントのずれた資金準備に残念な気持ちになることも多々あります。私達が患者さんに治療のご紹介をする時には、治療費用の有無やどのような保険に加入されているかを確認する場合もあります。時々潤沢な資金準備をされている方もいらっしゃって安心するのですが、多くは古い保険に加入していたりして適切な準備とは言えないケースが多く見られます。

一方で収入に関しても無関心ではいられません。特にご自分でお仕事されてる方は収入面を考えておかないと厳しいことにもなりかねません。

がんは事前通知してくれません。「いつか考える」では遅いかもしれません。出来るだけ早く準備をされることを強くお勧めいたします(がん保険に加入しましょうとか、保険料比較をしましょう、等と言うような簡単で単純な話ではありません)。保険に関して言えば、トータルで見れば保険料はそんなに変わらないで準備できると思います。右上の「がんに備えたお金の相談」からお気軽にご相談ください。


書籍のご紹介「がん患者、お金との闘い」


この本は、2009年2月、日本テレビ系列NNNドキュメントにて放送されたドキュメンタリー番組「命の値段 がん患者 闘いの家計簿」をもとに書籍化したものです。

進化し続けるがん治療の傍らで、治療費に悩む患者さんは少なくありません。高額な医療費に悩みながらも、「お金の話はなかなかできない。」とおっしゃる患者さんはたくさんいらっしゃいます。高額療養費制度(本ブログにて平成24年9月20日公開済み)もありますが、抗がん剤治療を行った場合の月々の治療費は大きな負担になると思います。

がん対策には医師の偏在や、都市と地方の医療格差等、解決すべき問題が山積みになっており、お金の問題を直接テーマとした書籍はあまりありませんでした。しかし現実には、がんと闘っている人の多くが経済的負担に苦悩しています。

誰にでも起こりうる「お金との戦いという現実にどう向き合うべきか」を考えるきっかけになると思いますので、関心をお持ちの方は読んでみてください。

「がん患者、お金との闘い」 札幌テレビ放送取材班 岩波書店 定価1600円+税


必ず利用したい「高額療養費制度」


2007年、新たに導入された「高額療養費制度」をご存知ですか?この制度は、1ヵ月ごとの医療費の自己負担限度を定めて、限度額を超えた分の医療費については払い戻すという制度です。以前は、一度本人が医療費を全額支払い、限度額を超えた額が後から(通常約3ヵ月後)支給されていましたが、今では事前に手続きをしておけば、限度額を超えた部分については自分で支払う必要はありません。(入院時に病院へ「限度額適用認定証」を提出しておく必要があります。)

この自己負担限度額は、加入している医療保険や年齢、所得によって決められます。その算出方法は、以下の通りです。

<70最未満の場合>

上位所得者(月収53万円以上の方など):150,000円+(医療費-500,000円)×1%

一般:80,100円+(医療費-267,000円)×1%

申請方法は、国民健康保険の場合は各市区町村役場や各種国民健康保険組合の窓口で、そのほかの場合は加入している健康保険組合の窓口などで申請します。

入院する前に申請する場合には、窓口に被保険者証と印鑑を持参して、「健康保険限度額適用認定証交付申請」を提出し、「健康保険限度額適用認定証」の交付を受けます。その後、治療を行う医療機関に認定証と被保険者証を提出します。

退院後に申請する場合は、医療機関への支払い済み領収証と振込口座番号もあわせて必要になります。

また直近12ヵ月間に、既に3回以上高額療養費の支給を受けている場合には、その月の上限額がさらに引き下がります。

<70歳未満の場合>

上位所得者:83,400円、一般:44,400円


http://www.cancer110.com/